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ヒラメでの体験ー2 [ヒラメの環境閾値]

ヒラメでの体験―2 魚類も細胞レベルで活性状態になると、摂餌可能水温域などの生理反応の環境閾値も広がるようです。

ヒラメは当時の養殖魚類の中では、非常にデリケートで、環境変化にも弱く、また影響されやすいという事で、試験するときにはヒラメでデータ取りすることが多くなりました。

畜産でデータを取る時、ブロイラーで試験することが多いのと同じです。
もちろん試験期間も短くて済みます。

20年ほど前、愛媛県のO水産さんの海面ヒラメで試験した時のことです。

Oさんは、試験が好きな様子で、色々な添加物やエサを投与するときに半分づつ分けて比べるという事を良くされてました。

以下テストの状況

海面ヒラメ養殖で、試験区及び対象区各1生け簀。餌はモイストペレットの時代です。
この年の夏は猛暑となり海面表層水温が30℃ほどになりました。


夏休みで帰省していたOさんの息子さんが投餌すると、


対照区は、ヒラメが浮上すらしません。だだペレットが海面の落ちるだけで静かなものです。


ところが試験区は、ヒラメが海面でバシャバシャと、ファイトしながら摂餌しつづけました。

これにはさすがのOさんもびっくりです。認めざる負えません。


こういうテストを繰り返し、Oさんは、メイン魚種をハマチからタイに変えた後
ブランド化に踏み出しました。


「少しは当時のOさんのお役に立てかなあ。」と思います。


このテスト結果を見る限り、間違いなく「ヒラメの摂餌可能水温閾値が広がった。」と言えると思います。(本来の能力を発揮するようになる)

こういう状態で養殖できれば、当然オーナーの狙いどうりの結果が出やすくなり、当然歩留まりもFCRもより計画通りになりやすくなるのではないでしょうか。


結果として、経営の安定化につながってくるのではないでしょうか。


相場に左右される養殖魚類や畜産動物は、とくに歩留まりやDGやFCRや品質が即経営効率を上げる大きなファクターになってくると思います。


色々と大変ですが、フレキシブルに変化しながら努力して、もっともっと良くなってください。


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おもしろい話 魚病細菌 Ⅰ [おもしろい話]

30年以上にわたって、農家や漁家の皆様や専門家の先生と、色々な試験や新しいやり方などを続けていると、不思議な現象を見たり、面白い結果を得たりすることが多くあります。 
その中から・・・。

  おもしろい話   病原菌

下の写真は、魚病生菌(魚の生きた病原菌)の繁殖テストの状況写真です。(1998年ころ)                   (魚類防疫士 Ⅿさん)

Ⅿさん(当時はヒラメでは第一人者と言われていました。)は、
専門誌に「薬を使用しない養殖の試み」という記事を何度か投稿されていましたが、
その中に、機能水を使ったデータを掲載されています。

その頃にいただいた、弊社の機能水を使用した時のデータ写真です。


魚病生菌発育阻止テスト1 各シャーレ 左 試験区 右 対象区.jpg


縦に左から、ストレプトコッカスSP 真ん中エンテロコッカス 右エドワジエラタルダの魚病細菌です。

3種共に各シャーレの、 左半分が試験区。   右半分が対象区。  です。

各試験区は機能水(横に2種:オルメクとランタム)で各菌を培養し、対象区はそれぞれ、精製水及び他のミネラル水で培養しました。

結果として、

すべての試験区(オルメクとランタム共に)では、病原菌の繁殖が抑えられ、 すべての対象区では、病原菌は強く繁殖し多数のコロニーを形成しました。

当然、有効菌を接種すると、試験区に多くのコロニーを見、対照区にコロニーが少なくなると推測されます。

こういう先生には、なかなか出会えません。農家や漁家のご主人や奥さんには非常に参考になり、助かると思います。(ああ、あの時感じたのはこういう事だったのかと。それなら、またこうすれば管理が楽になると。)



 野人のたわごと。 

この後、Mさんと一緒に養殖現場でいろいろなフィールド試験を行い、一部はMさんが専門誌に投稿されていました。二人して漁家の皆さんのためになる結果を求めて。

同じ「環境場」で培養して、このような差が出るという事は、やはり他にもファクターがあるという事ではないでしょうか?

そして、それらをうまく活用できれば、魚群管理(牛群管理・栽培管理)も楽になるのではないでしょうか?
もちろん基本である飼養管理・栽培管理をしっかりやっての話だと思いますが。

おそらく口から肛門(体外)の場(農業の場合土壌の場)がこのようなファクターでうまく形成されると、原生動物や微生物の組成も変わる事でしょう。

そして、「おもしろい話 堆肥」のような発酵が起こったのでしょうか?

いやー。 考えると、本当に面白い。 想像(思考)は爆発だ!

体内の場(細胞内)も合わせてうまく形成されると、細胞内諸器官も本来の機能が安定して、
狙い通りの飼養管理や栽培管理が、出来やすくなるのではないでしょうか?


もしその推測(仮説)が正しければ、飼料要求率や増肉係数、変動係数、歩留まりや成長、収量や品質にも有意差が生じることを、期待できると思う。


そのあたりのフィールド(現場)データを探してみよう。




「心で見なくっちゃ、ものごとは良く見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ。」                         
                           サンテグジュペリ 星の王子様


でも農家や漁家の名人達にはかないません。
 
たぶん見えているんです。

牛元気情報  http://usigenki.blog.ss-blog.jp/
魚元気情報  http://sakanagenki.blog.ss-blog.jp/
農家(作物)元気情報  http://noukagenki.blog.ss-blog.jp/





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おもしろい話 病原菌 Ⅱ エドワジエラタルダ  [おもしろい話]

30年以上にわたって、農家や漁家の皆様や専門家の先生と、色々な試験や新しいやり方などを続けていると、 不思議な現象を見たり、面白い結果を得たりすることが多くあります。 その中から・・・。

おもしろい話  病原菌 Ⅱ


ヒラメの魚病生菌エドワジエラタルダのコロニーが、時間と共に減少していく状況写真です。

*写真1(原本をもらっていますが出てこないので、同じもののコピーを引用します。見えにくいですがご容赦ください。)

エドワジエラタルダ コロニーの減少対照区1試験区対照区.png




野人のたわごと

5年~30年以上、皆さんと一緒に色々なノウハウを活用して、経営に取り入れていると長期間続けているうちに

「ヒラメのエドワジエラ症が、前ほどまん延しなくなったような気がする。」とか

「出ても、本当に効きにくくて苦労していた薬や治療が、良く効くようになった気がする。」とか

「最近、牛を出さざるおえないような強い乳房炎が、以前ほどでなくなったような気がする。」とか

「乳房炎が出ても、治療が良く効くようになったので、乾乳期にきちんと治療するようになった。」とか

「作物の立ち枯れが、あまり出なくなったような気がする。」

などのお話を農家や漁家のご主人から、良く聞く様になります。

一番面白かったのは、

魚病研究室で 永年機能水の色々な作業や試験をしていると、ある時室長のⅯさんから、「エドワジエラを培養しても強く出なくなった。培養できなくなった。」というようなお話をお聞きしてことがありました。

もしかすると、研究室の「場」が変わったのかな? と考えたのを覚えています。

もしかすると上の写真のようなことが、消化器官内や細胞内、そして生け簀の中や、畜舎の中や、圃場で、長い年月をかけて起こっているとは考えられないでしょうか?

もしそういう事もあるなら、農場や牧場、養殖場などの大切な立地条件の一つに、その地域の地下水や地下海水の良し悪しも入ってくるだろうなあ。


いやー、おもしろい、おもしろい。

いろいろなやり方や、考え方があると思います。
そしてその考え方やり方が、アドバンテージになる様な方法が良いと思います。



事実は小説より奇なり。
バイロン「ドン・ジュアン」の中の一節から生まれた言葉。


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*写真1 水野芳嗣 薬を使用しない養殖の試み(下) アクアネット1998・12月より



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